① どこまでやってもらえますか?
同じ「相続登記」の依頼でも、戸籍の収集から遺産分割協議書の作成、登記申請までを一括で任せる場合と、登記申請だけを頼む場合とでは、手間も費用も変わってきます。自分で戸籍を集めれば費用を抑えられる一方、相続人が多いケースでは収集だけで数か月かかることもあるため、どこからどこまでを任せるのかを最初にすり合わせておくと安心です。
また、司法書士には法律上扱える業務の範囲があります。相続税の申告は税理士、相続人同士で争いがある場合の交渉や訴訟(簡易裁判所の一部事件を除く)は弁護士の領域です。「それはうちではできないので、こういう専門家に」と正直に線引きを説明してくれるかどうかは、信頼できる事務所を見分ける材料のひとつになります。
② 報酬と税金・実費を分けて、総額はいくらですか?
司法書士に支払う金額は、大きく「司法書士の報酬」と「登録免許税などの税金・実費」に分かれます。たとえば相続登記なら、報酬の目安が6万〜12万円程度なのに対し、登録免許税は固定資産税評価額の0.4%と法律で決まっており、評価額によっては報酬より高くなることもあります。会社設立でも、報酬とは別に登録免許税15万円〜や定款認証手数料がかかります。
この2つを混ぜた「総額○円」だけの説明だと、報酬部分が高いのか安いのか判断できません。見積書で報酬・税金・実費が分けて書かれているかを確認し、書かれていなければ内訳を出してもらいましょう。追加費用が発生する条件(不動産や相続人が多い、戸籍の取り直しが必要など)もあわせて聞いておくと、後の食い違いを防げます。
③ 期限と、いつまでに何をすればいいですか?
登記や裁判所の手続きには、期限があるものが少なくありません。相続登記は2024年から申請が義務化され、相続を知って取得から原則3年以内に申請しないと過料の対象になり得ます。相続放棄には原則3か月の熟慮期間があり、役員変更登記も放置すると過料につながることがあります。自分のケースに期限があるか、間に合うスケジュールかを必ず確認しましょう。
そのうえで、完了までのおおまかな流れと期間、自分が用意すべき書類(権利証、印鑑証明書、評価証明書など)と入手先を聞いておくと、手続きが止まりません。進捗の連絡方法(電話・メール、どのくらいの頻度か)も確認しておくと、依頼後の不安が減ります。
確認チェックリスト
- ✓依頼する範囲(戸籍収集・書類作成・申請)がどこからどこまでか確認したか
- ✓報酬と登録免許税・実費を分けた内訳を聞いたか
- ✓自分のケースの期限(相続登記の義務化・相続放棄の3か月など)を確認したか
- ✓自分で用意する書類と入手先を教えてもらったか
- ✓司法書士では扱えない部分(税務・紛争)の説明があったか